Disaster Prevention Administrative Radio System

防災行政無線システムとは

防災行政無線システムとは、国・都道府県・市町村が災害、気象等の防災情報を伝達するためのネットワークです。
大手通信機器メーカー様が納入する機器に対して、新設時及び改修時に現地調整試験、納入後は保守業務を行っております。
現地調整試験の内容は、外観検査、単体検査、システム検査、ネットワーク総合試験、実通信試験について実施し、お客様が運用に入る直前まで試験調整を行います。
保守業務の内容は、故障対応で24時間365日対応できる体制を組んでいます。
保守点検は年2回実施し、簡易保守点検は外観検査、機能確認、精密保守点検は、簡易点検項目に総合試験を追加した内容で実施されます。

システムには以下の種別があります。

  • 多重無線設備
  • 衛星通信設備
  • 移動無線設備
  • 電話交換設備
  • 伝送設備
  • 一斉指令設備
  • 監視制御設備
  • 映像音声設備
  • 付帯設備

多重無線設備

6.5,7.5,12GHz帯多重無線機や、18GHz帯簡易型無線装置などがあり、送信周波数,送信出力,AGC特性,BER測定,受信入力レベルの調整・測定等行います。

衛星通信設備

HUB局(親局)とVSAT局(子局)で構成され、LASCOM(自治体衛星通信機構)などの衛星通信ネットワークを使用しています。新設調整作業に於いては、アンテナ方向調整、衛星自動追尾試験や受信レベル測定などを行います。

移動無線設備

基地局無線装置、半固定型無線装置、可搬型無線装置などで構成され、送信出力、周波数、受信レベルの測定、通話試験などを行います。

電話交換設備

交換機、電話機、FAX等で構成され、多重無線回線、衛星回線などを使用した、電話の通話試験、FAXの送受信試験を行います。

伝送設備

ルーター,L3-SW,L2-SW等で構成され、多重系,衛星系の各経路のIP疎通確認,パケットロスの測定等を行います。

一斉指令設備

一斉受令パソコン,一斉受令プリンター,防災複合機(FAX・プリンター)等で構成され多重無線回線,衛星回線等で送られてくる情報が、正常に表示、印刷されることを確認し、又一斉指令送信が可能なことを確認します。

監視制御設備

各システムのアラーム監視を行っており、疑似アラームを発生させ、統制局で確認できることの確認と無線設備などの切替制御ができることを確認します。

映像音声設備

テレビ会議端末での会議開催試験、映像受信端末でのテレビ会議の実施及び各種配信されるリアルタイム映像が閲覧できることを確認します。

付帯設備

非常用発動発電機、直流電源装置、無停電電源装置等から構成され、各種電源電圧を測定し疑似停電による動作試験を行います。

消防・救急デジタル無線

消防救急で指令所と移動車両間での無線通信は、アナログ方式からデジタル方式に切り替えられています。 デジタル化によって移動局間の通信エリアの拡大が見込まれます。
これとともに発生する電波干渉や周波数切り替えなどに注意して進める必要があります

消防における無線利用については以下の、通信があります。

  1. 災害一斉通知(災害情報から出動を知らせる)
  2. 災害現場通信(現地での災害情報の共有)
  3. 救急搬送に際しての救急車、指令室、病院との通信(秘匿通信)
  4. 日常業務通信(査察業務連絡)

 

運用に関する注意点については、以下の内容が挙げられます。

  1. 一斉配信時の電波干渉対策
    対策としては異なる周波数での交信内容をセンター設備でグルーピングを行うことで対応しています。
  2. 救急搬送時の無線基地局をまたぐ場合の移動局/基地局間での周波数調整
    対策としては、移動局の位置情報からエリアに応じた周波数に自動で切り替え方式で対応しています。

 

デジタル通信の特徴として、無線機IDを把握できますので各システムに連携することができます。(着信履歴からのコールバック発信や案件との紐付けなど)

デジタル方式の採用に際し、ハードウエアベースの設備のほかに、ソフトウエアを活用した無線システムも出てきており、利便性の向上、運用の最適化に有効です。

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